認知症窓口 認知症疾患医療センター
開設以来「患者様を大切にする」をモットーに認知症サポート医による診断治療を行なっています。認知症疾患医療センターとは
認知症高齢者やその家族が住み慣れた地域で安心して生活できるための支援として、認知症に関する専門の相談窓口を設けて無料で相談に応じるとともに、診察したり、
地域の 認知症専門医療機関の紹介などを行なう専門医療機関です。
- 認知症に対する相談の受け付け
- 治療方針に関してのご相談
- 症状が急に悪くなった時の対応
- 認知症に関する情報収集や情報発信
思い当たることはありませんか?
- 同じ事を何度も言ったり、質問したりするなど物忘れがひどい
- 料理など家事の段取りが悪くなった
- 慣れた道でも迷う事がある
- お金などを盗られたと騒ぐ
- ひとりになると怖がったり寂しがったりする
- 趣昧や好きなテレビ番組に興味を示さなくなった
- etc...
専用回線
TEL:087-865-3360 / FAX:087-865-3365受診曜日時間 (日曜・祝日・年末年始休診 12/30~1/3)
初診・最終診察日より3ヶ月以上経過している方は予約が必要です。
来られる前に必ずお電話下さい。(再診の方は必要ありません。)
(かかりつけの病院がある方は紹介状が必要となります。
頭部CT・MRIを撮られている方は画像もお持ち下さい。)
初診は2時間位かかります。
曜日 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 | 日曜日 |
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午前 |
9-12 |
9-12 | 9-12 | 9-12 | 9-12 | 9-12 | 休診 |
午後 |
13-17 |
13-17 | 休診 (相談のみ可) |
13-17 | 13-17 | 休診 | 休診 |
研修会報告
<テーマ>ライフサポート研修
〈ファシリテーター〉いわき病院認知症疾患医療センター センター長 中村光夫先生
〈日 時〉令和元年10月31日(木) 13:00~16:30
〈場 所〉高松市社会福祉協議会国分寺
〈参加人数〉17名
いわき病院と共催し、前回と同様『ライフサポート研修』を、今回は国分寺地区にて行いました。今回は、歯科医師、看護師、介護福祉士、理学療法士、介護支援専門員、福祉用具の事業所の方にご参加いただきました。顔なじみの方もいらっしゃったようで、最初からグループの中で和気あいあいとお話されていました。
ご本人さんを支援する際、多職種で連携することがあると思います。ご自身の職種の立場はもちろん、他職種の立場も理解できているでしょうか。お互いの立場を理解することで、多職種で連携しやすくなり、支援も円滑に行うことが出来るのではないでしょうか。『ライフサポート研修』では、このような内容にも触れ、考えて頂けるようになっています。
今後も、認知症の方やその周りの方がより良い暮らしを実現できるような研修を行っていきたいと思っております。
事例検討会
<テーマ>家族間葛藤と支援~本人の想いを叶えるための家族支援とは~
<日 時> 平成31年1月25日(土) 14:00~16:00
<場 所> 大西病院
<参加人数> 13名
当院主催で、事例検討会を行いました。
退院支援をしていく中で、過去の家族関係が現在のご本人・ご家族の関係性へ影響している場合、支援者として、どこまで踏み込むべきなのか迷う事が多々あります。今回は、何も考えず踏み込むべきではないが、踏み込まないと支援も上手く進んでゆかないというケースでした。そして検討では、まず支援者とご家族、支援者とご本人との関係を築く必要性があることも見えてきました。その上で踏み込んでいくことで、関係性を変えることのできるポイントが見えてくるのかもしれません。結局のところ、具体的な支援ではなく、ご本人さんやご家族の葛藤や揺らぎに付き合う事の方が大切であるという事も再認識出来ました。また、多職種で検討することで、様々な視点で考えることが出来、得られるものも沢山ありました。
今後もこのような会を通して、支援について考えていきたいと思います。
研修会
<テーマ>ライフサポート研修
<ファシリテーター>いわき病院認知症疾患医療センター センター長 中村光夫先生
<日 時> 平成29年12月9日(土) 13:00~16:30
<場 所> 香川県薬剤師会 朝日町会館
<参加人数> 21名
いわき病院と共催し、前回と同様『ライフサポート研修』を行い、医師、看護師、薬剤師、保健師、精神保健福祉士などの病院関係から、介護支援専門員や介護福祉士、民生委員など幅広い職種の方たちにご参加いただきました。 この『ライフサポート研修』にて多くの方に「講演型の研修だと思っていた」との話を伺いました。講演型の研修では、一方的な情報発信しかできません。しかしながらグループワークをすることで、相互に発信しあい、共通の理解や認識を得られることもあり、有益なことも多いのです。実際、研修が終わってからのアンケートではグループワークは「面白かった」「役に立った」「視野が広がった」などの意見を多くいただいています。また、共通の理解や認識だけでなく、顔の見える関係づくりが出来、「あの時の研修でいたあの人に相談してみよう。大切な利用者さんの力になってもらおう。」等と、研修後の仕事に活かせることも多いのです。 今後も、参加者自身が発信して多くのものを持ち帰って頂けるような研修を開催していきたいと思います。
研修会
<テーマ>ライフサポート研修
<ファシリテーター>いわき病院認知症疾患医療センター センター長 中村光夫先生
<日 時> 平成29年9月16日(土) 13:00~16:30
<場 所> ふれあい福祉センター勝賀
<参加人数> 15名
いわき病院と共催し、『ライフサポート研修』を行い、医師、看護師、薬剤師、精神保健福祉士などの病院関係から、介護支援専門員や福祉用具専門相談員、民生委員など幅広い職種の方たちにご参加いただきました。
『ライフサポート研修』とは、認知症の人への「医療・介護を含む統合的な生活支援」を目指していくために考案された認知症ケアモデルです。研修では、ビデオを見ながらファシリテーターの中村先生がお話され、グループワークを行いました。
職種により視点が違うため、意見が食い違うことがありますが、そこを理解することで多職種の連携が取りやすくなるという事や、「手遅れ型」の支援にならないように、「備え型」の支援になる様、今何が出来るのかを皆で話し合いました。早期からの介入によりご本人さんの意向の確認や支援の方向性を決めやすくなり、長く地域で過ごせるようになります。その為にも、支援者側の意識の改革も必要なのではないでしょうか。難しいと諦めてしまう前に、少しでも「備え型」の支援になれるよう意識しておきたいと思わせてくれる研修でした。
研修会
< テーマ > 高齢者とセルフ・ネグレクト
<日 時> H28年2月24日(水) 14:00~16:00
<場 所> サンメッセ香川 特別会議室
<参加人数> 34名
いわき病院と共催し、「高齢者とセルフ・ネグレクト」というテーマで、研修会を行いました。
まず、当院認定心理士友藤より、「セルフ・ネグレクト」の概念をお伝えしました。確立された定義は無いものの、『無意図的にしろ、意図的にしろ、自己の心身の安全や健康が脅かされる状態にあること』とし、要因や課題についてお話ししました。「自由に生きる権利」への侵害であるとか、支援者によって判断基準が違ってくることなど様々な課題があります。しかし、支援者側としては支援をどうすればいいのかと悩むケースの中でセルフ・ネグレクトであろう方も実際いらっしゃいます。そこで、参加者の皆さまで課題を共有して頂きました。その後も、どの様にケースを見ていけばいいのか、どう対応すれば良いのか、話し合って頂きました。他職種で課題の共有、対応を話していただくことで、新たな視点や考え方をそれぞれ共有して頂けたようです。
私たちは、理解のできない事などを、「普通ではない」と決めつけ、正常に戻そうと画策してしまうかも知れません。しかし、それは誰にとっての「普通ではない」事なのかを自覚し、その上で、何に重きを置くのかを考えていくことも必要かもしれません。自分一人の価値観に頼ることなく、出来る限り様々な視点、価値観で物事を見ていきたいと改めて感じる研修でした。
事例検討会
< テーマ > 粗暴行為・介護抵抗が強く対応困難が生じている例 ~重度認知症のケアと生を考える~
<日 時> H28年1月30日(土) 9:30~11:30
<場 所> 大西病院
<参加人数> 11名
当院主催で、重度認知症の方の事例を用いて、事例検討会を行いました。
まず、当院職員の牧瀬(心理士・精神保健福祉士)より、精神分析の観点から、お話をさせて頂きました。「私(Aさん)が私(Aさん)である」という事は不確実性の上に成り立っているものであり、認知症を患っている方との関わりの際に、その不確実性を支援者が理解しているならば、人生の色々な喪失体験(慣れた家からの転居、伴侶の死 など)を経験して、「私(Aさん)が私(Aさん)である」ということがゆらぎ、BPSDが出現してしまったとしても、それを再構築していくお手伝いをすることができ、落ち着きを取り戻すこともあるのだと気づくことができました。
事例の中では、その観点を用いて、どのようにAさんを理解するのかを検討し、Aさんのこれまでの人生から性格、現在のご様子などもからめて、様々な方向から意見を聞くことが出来ました。グループワークでは、重度認知症の方でも、残存能力は確かにあり、具体的にどういったところがあるのかと沢山の意見を頂きました。そして、その能力はただ関わるだけでなく、関わり方も試行錯誤しながらでないと見えてこないこと、その能力を高める・維持することにより、より良い生活を送れるのだという話になりました。
現在、認知症を患われる方は増え続けており、人ごとの病気ではなくなっています。今回のような事例検討会等を通し、軽度・重度関係なく、認知症を患っていても、ご本人さんらしい生活を全うできるよう、努力していきたいと思っています。
研修会
〈テーマ〉坂出市における認知症初期集中支援チームの活動報告
〈講 師〉みのりクリニック 蔵谷弘子先生
〈日 時〉平成27年10月27日(火) 19:00~20:00
〈場 所〉香川県社会福祉総合センター 第2中会議室
〈参加人数〉23名
上記のテーマでかかりつけ医等への研修をいわき病院、エーザイと共催で行いました。
参加していただいた方は、かかりつけ医の先生、心理士、看護師、保健師、作業療法士、精神保健福祉士等様々な職種の方がいらっしゃいました。
みのりクリニックの蔵谷先生より坂出市における認知症初期集中支援チームの概要から、今までの実績からの統計、そこから見えてきた課題などをお話しいただきました。サポート医としてのご苦労や、困難事例に対してのノウハウなども聞かせていただき、大変勉強になりました。
高松市においては来年度から認知症初期集中支援チームが始動します。認知症初期集中支援チームでは、今まで対応困難でご家族ばかりに負担がかかっているようなケースに対しても、何かしらのアプローチをすることで、医療や福祉に繋がるきっかけとなり、ひいては認知症の方が長く地域で暮らすことが出来、その人らしい暮らしを長く続けることが出来るようになることが目的です。
当センターでも、一人でも多くの方が幸せな暮らしを選択できるように私達も努力していきます。
事例検討会
< テーマ > 疾患に応じた支援を行う為に
~認知症と統合失調症圏内の疾患の違いについて~
<日 時> H25年5月11日(土) 9:30~11:30
<場 所> 大西病院
<参加人数> 34名
上記テーマで、初めての事例検討会を開催しました。
高松地区の地域包括支援センター、老人施設をはじめ、香川県長寿社会対策課、認知症疾患医療センターの方々に参加して頂きました。職種も医師、保健師、社会福祉士、介護支援専門員、介護者、心理士、精神保健福祉士と様々でした。
事例検討会では、まず、当センター長 吉田穂束院長より実際のケースを用いながら認知症と統合失調症の症状について説明を行いました。質疑応答では、「迷子になることがあれば受診したらよいか」など日々の実務の中で疑問に感じている点について質問が挙がっていました。
その後のグループワークでは、グループごとに認知症の方の生活支援、統合失調症の方の自立支援について検討して頂きました。他機関・多職種の参加者の方が様々な角度で意見を活発に出し合いながら支援について検討することで、改めてお互いの機関の機能について確認したり、情報交換の場になったりしたのではないかと感じました。
事例検討会を開催するにあたって、何度もカルテを読み返したり、介護職員の方や看護師に話を聞いたりしながらセンター職員と話合いを重ねました。この話し合いを通して、医療現場にいるだけではその方の生活をいかに知らなかったのか、現場の方がどの様なことに悩み、日々努力しているかということを知ることが出来たと思います。
認知症疾患医療センターが、認知症の方が住みなれた地域で安心して暮らしていける為に何が出来、また、何を求められているのか、日々模索しながらこれからも業務を行ってゆくつもりです。